読売2015年2月26日記事より
IGZO(イグゾー)という商標が独占できなくなったという新聞報道がありました。
どういうことでしょう。 簡単に調べてみました。
というのは、調べると実に奥深いからです。
あんまり調べているとわけがわからなくなります。
そのくらいに複雑な戦略があります。
商標権はいわゆるブランドとして長く後世にも残して行ける強い知的財産です。 特許はいくら強力でも20年程度で消滅しますが、商標は適切な管理によって長く残ります。
そういう価値を独占させまいとして、無効審判を請求していた者がいました。
そして、一部が無効になったということです。
一部の商品に対する独占権だけが無効になったのですから、あっというまに分割されて他の商品への出願がされています。
IPDL 称呼検索「イグゾー」の検索結果画面の一部
無効になっていない登録商標もあります。
第5455036号 28
携帯用電子ゲーム機
IGZO(イグゾー)は、インジウム (Indium) 、ガリウム (Gallium) 、亜鉛 (Zinc) 、酸素 (Oxide) から構成されるアモルファス半導体の略称で、これを利用する液晶ディスプレイ形式の呼称でもある。(ウイキペディア)
どんなに材料の一般名称だから無効だと言っても、使用によってあるメーカーのあの製品の商標だと一般に認識された。と審査官が判断すれば登録されるでしょう。
今回の記事では、執拗に出願し続けてついに商標権を得た、「ショージア」の例を思い起こします。