IPWO 矢澤知財行政書士事務所
知的財産と技術にこだわりを持つ行政書士です。
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「映画ソーシャルネットワーク」で知る知的財産の証拠保全が必要なとき
(アイデアの盗用)
映画 「ソーシャルネットワーク」を見てきた。
これはアメリカンドリームの一例。
まだ夢のチャンスはたくさんあるのだということを再認識させられた。
同時に、ビジネスを展開する際に、押さえておくべき点を知る良い研究材料でもある。
大きな会社でも、一から始まった例は数多(あまた)あるだろう。
それらの会社はすべて一本の映画になるだけのドラマがあったに違いない。
この映画は、その過程を見せてくれた。
ソーシャルネットワークあらすじ
(ウイキペディア)
創業時大学生である若い主人公の思考が、そのままスクリーンから伝わってくる。
閃光(せんこう)のごとくひらめく発想の展開に言葉が付いてこないはがゆさ。
どんなに早口で話しても、高速マシンのようにキーボードを叩いても、脳内のアイデアの噴出を捉(とら)えきれない。
すぐにプログラムコードを書き換えないと、発想が消えてしまう。
そんなひらめきの泉を、パソコンとネットワークが体現(たいげん)したのだ。
食い入るように映画に付いて行くと、自分まで脳の処理速度が上がったように感じ、心が高揚してゆく。
女子寮の名簿をハッキングして、写真を取り込み、容姿を比べるサイトを一晩で作り上げる。
最初は遊び心、功名心であるが、サーバーがダウンするほどのアクセスを得る人気サイトとなる。
本人は懲罰の対象となるが、ネットの脆弱性(ぜいじゃくせい)を指摘したのだとひるまない。
その我(が)の強さ故(ゆえ)に訴えられ、2件の訴訟を通じてエピソードが綴(つづ)られる。
裁判なので当然ではあるが、証拠が一番影響力が大きい。
その証拠を、弁護士が都合の良いように脚色することはあり得るだろう。
わかりやすく説明するためには、比喩(ひゆ)が用いられ、それが強調される。
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知的財産に関連する証拠の保全(確保)の必要性は理解しにくいものだ。
後から見れば重要であった局面でも、その当時には一連の手続、ルーティンワーク(いつもの仕事)にすぎず、記録しておく必要性を感じないからだ。
米国のような知財先進国でさえ創業時の経緯(いきさつ)を残していなかった。
メーカーなどの発明開発に携わる者は、ラボノート(Labonote)と言って、発想をノートに記し、同僚に証人としてサインを入れてもらう習慣がある。
記録した多くは、使われることもなく単なるメモとなる。
しかし、他人が特許を取った技術が、自分のラボノートにあったと思い出せば、先発明を主張できる。
主人公は我々のアイデアを盗んだとして訴えられたわけだが、
これは、発明者は誰なのかということと同類でもある。
発明者が特許公報に掲載されているが、会社で開発したような場合には、どこまで発明者にすれば良いのかわからないことは多々あるだろう。
中小企業などでは、とりあえず社長の名前を入れておこうなどいうこともあるかもしれない。
それは、発明者の証明を求められないからだ。
だれかがなにかを発想して、人に話す。
聞いた人が、それをこうすればもっと良いのでは、とアイデア(idea)をアドバイスする。
おーそれは良いと、そのアイデアを取り込んで特許出願する。
後(のち)に、勝手にアイデアを出願されたことを知ったとしても、もはや「私の発想を盗んだ」とは主張できない。
よほどの証拠が無いかぎり。
「ソーシャルネットワーク」の映画では、ネットに長(た)けた主人公が、作業を依頼されたにもかかわらず、大筋を盗んで勝手に別のサイトを立ち上げたという設定になっていた。
これでは、主人公に非があると言わざるを得ない。
ところがそれを認めず、訴訟になった。
自分の方が、はるかに良い発想をして別のものにしたのだからと言いたいのだろう。
この場合には、依頼した側が、証拠を残しておくべきだった。
作業を依頼したこと、目的、経緯、など
そうすれば、主人公も勝手にはできなかったと思う。
すぐに事実が判明してしまうからだ。
つまり依頼時の経緯を記した第三者による証拠があれば、主人公が勝手に別サイトを立ち上げることは無かったということだ。
第三者が関与しているというだけで、契約違背(けいやくいはい)に対する抑止効果になるということだ。
本事務所で始めた「
Timejudge
(R)
は」、このような経緯を証拠として残し、後の紛争を回避(かいひ)するための一手段として適すると考えています。
知財を有効な経営手段として活用させる際に、是非とも必要な道具となるべく始めたサービスです。
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