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 道頓堀の「くいだおれ」は、知財活用の優等生


大坂の食い倒れ太郎が復活するというニュースが流れました。

 http://yaplog.jp/b-a-r-honda/archive/1983
 (くいだおれ太郎復活をレポートしたブログ)

 昨年人気を博した(惜しまれた)ときには、身売りするということでした。
 http://namba.keizai.biz/headline/325/
 (60年の歴史に幕と伝える、なんば経済新聞2008.04.09)
 
 
 旅に出ることを伝える、くいだおれ太郎のホームページ
 ホームページの画面一部
 http://kuidaoretaro.com/から引用


 本当に道頓堀から撤退してしまうなんて、もったいないと個人的には思っておりましたが、復活おめでとうございます。

 今回の復活に当たっての正確な経緯は存じませんが、このキャラクター(知的財産)には相当な戦略があるように見えます。

 全国行脚なども作戦の一つかもしれません。

 なぜなら、その知的財産権を調査してみることでわかります。

 もともとは、レストラン(飲食店)の客引きのような存在であったものではと思うのですが、早くから商標登録が行われているのです。

 映画「ALWAYS三丁目の夕日」の舞台になった、昭和30年代に、すでに商標登録出願されています。(昭和37年12月には出願されています。)商標公告昭39-007469

 まだ知財など、考える人はほとんどいなかったのではないかと思われるころに、すでに商標登録出願されているのです。

 それも「くいだおれ」の文字を含んだ人形の図形としてです。
 登録商標
(何度も更新され、現在も有効な登録商標第651882号)
 



   
 一レストランの戦略としては、相当なしたたかさを感じます。
 
 さらには、人形を意匠登録とせず、商標登録としていること、色々な商品区分に渡って登録していること、立体商標まで登録している点など、恒久的(長年に渡る)保護が約束されたようなものです。

登録商標1967901号 登録商標4016478号 立体商標登録4740222号

 この人形の保護に対する手続は、まさに戦略的な知的財産保護を為した良いお手本だと思います。

 くいだおれのオリジナルソング(歌曲)ができており、
     http://musico.jp/contents/artist_index.aspx?id=aW25Z

 本まで出しています。 amazon.co.jpで見る「くいだおれ」に関する書籍

 これだけ有名な存在になると、派生商品も出るでしょうし、一つのキャラクター(擬人的存在)として、アニメなどができてもおかしくありません。

 と、思っていたらすでに出ていました。

 yahoo!(ヤフー)オークションで見る「くいだおれ」関連商品
  2008.07.25現在 88件ありました。

 yahoo!ショッピングでも商品があります。
 グルメ太郎 くいだおれラバーマスク

グルメ太郎 くいだおれラバーマスク



 くいだおれ人形は、すでに商標の権利で強く守られていますが、不正競争防止法や、著作権などでも保護されます。

 なにはともあれ、大坂道頓堀のマスコットとしてこれからも愛され、活躍されてゆくことになったことを東の地から嬉しく思いエールを贈らせていただきます。

 また、生きた知財戦略の好例として、参考にさせていただきたいと思います。

 2009.07.25


 「くいだおれ人形」の図形は、(株)くいだおれの登録商標第651882号等です。
 「ヤフー\Yahoo!」は、米国ヤフー!incの登録商標第4363013号等です。
 「AMAZON.CO.JP」は、米国アマゾン テクノロジーズincの登録商標第4915251等です。

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